リノベーションの予算の決め方

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こんにちは。
中古物件を購入して住む選択をする人にとって、リノベーションの予算はローンの一部になることもあり、先に概算を決めておきたいのではないでしょうか。

先日、リノベを考えている方より、「リノベの費用がわからない。」というお話があり相談を受けました。

@ateliercomado

はじめに

どのような類の買い物に出かけてもほとんどの値段が表示されていますし、保険や旅行などすぐ手に入らないものもおよその金額が提示されているので、予算と予定がたてやすい中、建築に関わる費用は疑問が多いことがほとんどです。

また、予算があってもできる事が分からないと動きにくく、相談する場も手を出せずにいる方もいます。
引越しまでの期間に間に合うかなどで制限されることもあるかもしれません。

そのようなことから、リノベーションの予算工事内容スケジュールはリンクしているので、およその手がかりがあれば予想がつけられるようになります。

予算

リノベーションする際の費用については、後回しになりがちです。
物件の方でおよその予算を組むため、「リノベーションはできる範囲で」、「無理のない範囲で」というざっくりした金額で伝えられる事が多いです。

物件の取得がメインになってしまうため、リノベーションは二の次になってしまうケースがほとんどです。

物件を決める前に、その後に必要なリノベーションの費用をおよそ頭に入れて合計金額で予算内におさめることを検討すると金額がブレる事が少なくなり、リノベーションもスムーズに進行させる事ができます。

では、簡単にリノベーション費用を予算に組み込む際の金額の想定の仕方とはどういったものがあるでしょうか。

1)坪単価


一般的なフルリノベーションでかかる費用の坪単価は、戸建・マンション共に1坪あたり60万〜100万です。

リノベーションの範囲が限定すると、かかる職人の手間は同じなので少し割高に。
もちろん、仕様のグレードアップや手間のかかる仕上げを選択すると割高になります。
また、耐震診断のように構造計算が必要なものや、アスベストがある場合、家の環境的な条件が厳しい場合等も費用は増します。
一方で部分的なリフォームであれば坪単価は下がります。

坪はおよそ畳2枚分の面積で、一辺が6尺をあらわす尺貫法を用いた単位で、1坪あたり約1.818182×約1.818182(m)=約3.3057です。
1㎡に換算するため「1㎡÷3.3057(1坪)=0.3025㎡」となり、
平米数に0.3025をかけると坪数が算出されます。

50㎡のフルリノベーションで坪単価80万円とすると、
50×0.3025=15.125坪
15.125×800,000=12,100,000円
となります。
1000万円以内に抑えようと考えると、坪60万〜65万位かな、と想定できます。

店舗やオフィス、病院などは入れる資材や仕上げが特殊なこともあるため、金額の幅は広がります。

2)ローン借り入れ可能額

土地や建物等でかかる費用についてはローン借り入れして返済する方が多く、事前に審査を通した後に自己資金でリノベーションの計画に取り掛かるケースがみられます。
そのような事例により、リノベーションは「なるべく安くおさめたい」というような要望が多くなりがちです。

リフォームでもしっかりした予算を組みたい場合は、ローンを利用すると良いでしょう。
土地や建物と同様に予算を組み予算を把握することで、リノベーションに取りかかりやすくする事ができるようになります。

・リフォームローン

リフォームのみでも無担保でローンが組めますので、住宅よりはスピーディに借り入れも可能です。
その分利子が割高でもありますので、返済額や期間に応じていくつか比較すると良いでしょう。
主に、持ち家のリノベーションをしたり、住宅の購入者が異なる場合など、返済時の金利の総合計の問題で住宅と分けてローンを組む必要がある場合に適しています。

・リフォーム一体型リフォームローン

物件とリフォーム同時に予算を組みたい場合に適したローンです。
リフォームローンの返済期間が10年や15年程度に対して、住宅とセットなので35年など長く借り入れできるのがメリットです。

リノベーションは最低限で収めたい場合は予算が低くなるので、短い期間で返済する方が金利が安くなるので、同じペースで返済しなくても良ければ、一体型は少なくても長く返す事になるためデメリットになります。

リノベーションのイメージや総予算が固まっている場合に利用価値を確かめて、一体型にすると良いので、まずはどの程度かけられそうか、物件とともに予算組みをすることをお勧めします。

工事内容

事前にやりたいことを決めておく事が重要です。
「予算がこのくらいあるので、その中でできるものは何か。」
を考える方も多いのですが、それだと本当に必要かどうか、やりたかったことなのか見失いがちです。

リノベーションの工事内容は、大まかにこれらの内容になります。

工事内容工事場所予算
スケルトン→フルリノベーション全体
間仕切り変更を伴うフルリノベーション全体
既存の間取りを利用したフルリノベーション全体中ー高
床、壁などのメインの仕上げ変更全体中ー高
一部の間仕切り変更一部
設備及び設備周りの仕様変更一部低ー中
一部の仕上げ変更一部低ー中
※スケルトン:構造のみがあらわしになっていて内装が無い状態

予算によっては希望の工事ができない場合もありますので、優先順位を明確にしてリノベーションにとりかかるのがオススメです。

また、業者によって得意な分野があるため、見積もり比較をすることが必須となります。
相見積もりを取るときは、比較する事が目的ですので、全く同じ条件で見積もりをとりましょう。
見積もりの提出の方法や説明の有無、内容など多くの比較ができます。

スケジュール

工事を行いたい時期や期間は、金額に影響してくる要素といえます。

多くの場合、家が決まって引越しまでの期間は短く、特に店舗などは早く営業を再開したいということで、見積もりから工事を急いでいるケースがあります。

スケジュールがタイトな場合は、優秀な業者はすでに埋まっていることもあり、安いが技術力に不安がある業者や高額な業者になる可能性も少なくありません。
また、スケジュールを急ぐと建材発注の手間や運賃などのコストアップにも繋がりやすくなります。

事前に、行いたいリノベーションの内容と期間の予想ができれば、前もって業者比較や予算組みができます。

参考までに、一般的なリノベーションのおよその期間を掲載します。(参考です)

工事内容期間
フルリノベーション(50㎡〜100㎡)2ヶ月〜6ヶ月
フルリノベーション(100㎡〜200㎡)3ヶ月〜7ヶ月
外観を含むフルリノベーション5ヶ月以上
仕上げのみの内装リフォーム1ヶ月〜3ヶ月
一部の仕上げのみの内装リフォーム〜1.5ヶ月
設備変更に伴う内装リフォーム〜2ヶ月
建具やキッチンなど部分的なリフォーム〜1.5ヶ月
※使用する材料や造作などで工期の変動があります

夏季のお盆休みや冬季の正月休みは、工務店によっては長くとるため、その期間にかぶる場合は長く考えておくと良いです。

また、ビルやマンションの施工の条件や近隣への影響の程により、土日の工事が不可だったり、日中の工事の時間が限られている場合があります。
必ず候補地や候補の物件がある場合は工事条件もできるだけ確認しておくと良いでしょう。

引越し後に必要な家具やカーテンなどのスケジュールも工事と同時に進めて、工事完了後にすぐに揃えられるのが理想的です。
家具は制作になると納期に2ヶ月以上かかることが多く、カーテンも制作する場合は1ヶ月は必要ですので、工事と同時に計画をしているとスムーズです。


予算を決めるにも、様々な視点からのアプローチがあります。

見積もりには出てこなかった発生する工事項目や設計の変更などもあり、工期が短くなることはあまりありませんが、長くなることはあり得ます。

そんな時信頼できる担当者がいることで、スムーズにゴールに向かっていくことができるため、自分にとって良いアドバイザーを見つけることも重要になります。

atelier comadoでも大小関わらず様々な工事、様々なお客様にご提案してきました。
小さなことでもご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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